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宮川の独り言 -8話-

独り言

2019年01月04日

宮川の独り言 -8話-

皆様、新年あけましておめでとうございます。年末のご挨拶もせずに、もう年明けしてしまいました。本年もよろしくお願いいたします。宮川です。

 今年は、年号が平成から変わる年でもあり、消費増税が控えている年でもあります。このような年の新年早々の独り言は、末広がりで縁起がいい第8話からのスタートです。 消費増税は、本当に実施するのでしょうか?キャッシュレス決済の場合は、2%還元という話もあり、増税なのか?減税なのか?分かりませんね。この消費増税をきっかけに日本の低いキャッシュレス化を高めようとしているようですが、日本人は円という通貨に物凄い信頼を置いていますので、簡単にはいかなかもしれませんね。

 私が考えるに、日本円は、世界一偽造が困難な通貨で安心・信頼が普通に成立している通貨なのです。決してIT技術が遅れているという訳で無く、通貨の信頼がキャッシュレスを遅らせているだけだと思います。

 日本では、あり得ない話ですが、私が仕事で中国に行った時のお金にまつわる実際の話をご紹介します。空港で台湾の社員と待ち合わせしてタクシーで移動することになり、タクシー料金を100元で支払うと運転手が使えないとすぐに返してきました。台湾の社員は、両替したばかりで使えないわけが無いと言いながら細かいお金で支払いました。その日の夜、食事をした後にBARで飲むことになり、少し飲んで料金を支払う段になった時の事です。

 まず驚いたのがそのBARに紙幣チェッカーが普通に置いてある事。現金での支払いは、全てそのチェッカーにお金を通しています。彼がお金を支払うと、そのチェッカーにまた100元がエラーで戻ってきたのです。何度チェッカーに掛けても、結果は同じ。結局、その100元は、使えませんでした。後で台湾の社員が私に話したのは、タクシーの運転手にマネーロンダリングをされたにかもしれないとの事。

 これは、10年以上前のことです。10年以上も前から一般的に偽造紙幣が流通している状況だったのですから、通貨よりも安心できる電子マネーが必要だったのでしょう。電子マネーは、そのマネー会社が保証をしていますから何かあっても支払いに支障を起こさない仕組みになっていることが、中国で日本よりも電子マネー決済が進んでいる最大の理由だと思います。中国の人々が実通貨よりも電子マネーに信頼を寄せているだけのことです。もし、日本円がこれほど精巧で無く、偽造紙幣が流通されていたら同じことになっていたと思います。本当の意味での高い技術は、日本円の印刷・製造技術だと思います。そういう高い技術が無いからこそ、他のことに頼るという事になります。

 ただし、この状況は、携帯電話とスマホの関係にも似ています。技術のみに頼っていると技術をビジネスモデルで補完した新たな製品や仕組みにとってかわられてしまうという例でしょう。気を付けないとまた、ガラパゴスと言われかねないので、今回の消費増税は良いきっかけになればとも思います。例え、消費増税がされないとしても電子マネー化が促進する何かを検討する必要があると思います。結局、物つくりやその物事が広がるのは、使う人々(お客様)の利便性や必要性が重要だという事でしょう。

 私たちもビジネスをする上でお客様の課題・ご要求を表面的でなく突き詰めて考えて色々とご提案をしていきたいと思いますので、今年もよろしくお願いいたします。

㈱アシストエンジニア 宮川